結局、ROSAプロジェクトはどうすればいいんだろう?~あるCeVIOファンが考える方向性~

ごあいさつ

 

みなさんこんにちは、こんばんは。浜野実です。

先日の記事

 

hamad-tentative.hatenablog.com

 

が予想以上の反響をいただきまして、今も驚いているのが正直なところです。

拙く長い文章を公開当日の時点で300人近くの方に読んでいただきましたことに、申し訳なさ半分と感謝半分を感じています。話題が話題ですから「感謝」は本来おかしいのですが、私が数日間燻らせてきたROSAプロジェクトへの複雑な思いを多くの方にくみ取っていただけたということに対して「感謝」という言葉を当てさせていただきたいと思います。改めて感謝いたします。

本当にうれしかったことは、CULファンの方とCeVIOファンの方の両方からのリアクションを見ることができたことです。私はROSAプロジェクトの問題点の一つに「ファン層の隔絶があること」があると考えているのですが、それらのリアクションでは、

「CULファンの方にCeVIO AIトークを知ってもらうには…」

「CULを知らない人にROSAちゃんを知ってもらうには…」

と、図らずも互いの界隈が歩み寄らんとする論調が出てきていました。そのことが、とても嬉しかったです。単純に自然発生したものかもしれませんが、もしあの記事がその議論のきっかけとしてお役に立てていたのなら、やはり、こんなにうれしいことはありません。ブログを始めて日が浅く、あの記事もすでに2回も追記をしてしまっている有様ですが、それでも声を上げて、公開してよかったです。

そういうわけで、今回は、いちCeVIOファンという私の立場を使いつつ、「どうやったらROSAをより推せる存在にできるか」について考えていきたいと思います。

前回以上に長く拙くなってしまうかもしれませんが、しばしお付き合いくだされば幸いです。

 

 

CeVIOファンから見た今のROSAについて

情報を整理してみる

 

現在の時点で出ているROSAの情報を、「CeVIOの新規音源」として削り出し、箇条書きしてみます。

  • 15歳の高校1年生という設定の女の子の声
  • 中の人はオーディションで選ばれた人
  • 英語展開も予定している
  • CULという名前の姉がいる設定がある
  • ソングライブラリも作るけどCeVIOではない(Synthesizer V AI)

 

かなりすっきりしましたが、これが多分ROSAの「」なのではないかと思います。

整理してみたら…

これだけ見ると、

「英語展開」

「ソングがSynthesizer V」

という点で、今度リリースされるCeVIO版弦巻マキに近い要素を持っているように見えました。そして私は数日前ですが、弦巻マキのトレーラーを見てこう思いました。

「なるほどー、ROSAちゃんもこういう感じなのかなあ」と。

しかし、そうやって競合のソフトに代替性を見出そうとするのは大問題です。

弦巻マキは弦巻マキであって、ROSAではありません。ROSAの代わりになるものはありません。

それでも、弦巻マキのトレーラーを見てROSAの想像をしてしまったのにはいちおうの理由が思いつきます。

実際のソフトとしてのROSAの声をまだ聴いたことがないからです。

もっと言います。「CeVIO AI トーク ROSA」の音声はまだ出ていないのです。

よく考えたら、デモ版もありません

こう来られると、やはり出資にためらいが出てきてしまいます。だって、どういう声が届くかわからないのですから。

 

推していくために今いちばん欲しいもの

私がROSAを推していくために今いちばん欲しいもの。それは

合成音声としてのROSAの声

です。

これは「楽しみにしている」という意味でもありますが、「ないと困る」という焦りの方が強いです。

現時点で公開されている音声

 現在(2021/06/13)の時点で公開されているROSA関連の音声は、2つあります。

Ⅰつ目は中の人・しらゆき氏の自己紹介動画です。

youtu.be

2つ目はそのしらゆき氏によるオーディション時の音声。

これはクラファンページの中ほどにリンクがあるのでクラファンページごと貼ります。

greenfunding.jp

 

2つ出てはいますが、どちらもしらゆき氏の生の音声です。確かに、中の人の声の様子を知ることができることは良いことだと思います。雰囲気すらわからないよりかは、ずっと良いことだと思います。しかし、この声がCeVIOのエンジンを通した時にどうなるか。CeVIOファンとしては早くそれが知りたいというのが正直な気持ちです。

もしかしたら、運営側はそれを見越して焦らしているのかもしれません。しかし、クラファンの残り日数が渋い中、音声デモのひとつもないのは厳しいと感じてしまいます。予算的に出すのが厳しいなど、どうにもならない理由があるのかもしれません。それでも、700万円の支援を目指すプロジェクトであるならば、何かしら合成音声のROSAを提示して欲しいなと思います。

私がデモ音源の提示にこだわるワケ

私がデモ音源の提示にこだわるのには理由があります。それは

「CeVIO AIの喋り方はクセが強い」

からです。

私は「OИE(おね) TALK - ARIA ON THE PRANETES-(以下:OИE)」と「小春六花」を所有していますが、同じようには全く読んでくれません。それがCeVIOの味であり面白いところであると私は解釈していますが、そうでない方も多くいらっしゃるのではないかと思います。それくらい、クセの強い発話をします。

せっかくですので、拙い編集(というかただの画面収録)で申し訳ないのですが、その「発話のクセ」を感じ取っていただきたいと思います。

これもまたせっかくの機会ですので、原稿はヒロトP氏によるROSAオーディションの際の台本とします。

CeVIO AIは感情パラメータや話速、声の高さなど調声の幅が広いのがウリですが、調声してしまったら比較ができなくなってしまうことから、「パラメータは全てデフォルト設定、音声無加工」でお送りします。アクセントもそのままです。

ROSAが手元に来たら、たくさん調声をしてあげたいですが、今は我慢です。

それではいきましょう。まずはOИE。

youtu.be

そして、こちらが小春六花です。

youtu.be

 

「…」による空気感の表現はあまり得意ではないようでエモーショナルな要素の全くない展開を見せていますが、それは置いていただくとして、それぞれの音源で少し詰まるところが異なっていたりするのが分かるかと思います。CeVIO AI トーク音源の発話が皆素晴らしくスムーズかというと、そういうわけではないのです。そうであるので、ROSAという音源は、しらゆき氏の生の音声とは少々異なる様子を示すであろうということを頭の片隅に置いておいていただきたいと思います。それでも、調整次第で表現豊かな発話をしてくれますので、そこはCeVIO AIを触ったことがない方にも安心していただきたいなと思っています。

参考の情報として、まずOИEはCeVIO AIの前身にあたる「CeVIO Creative Studio」版音源を制作する際に収録された音声データを使ってAI化されたものだそうです(この件についてはARIA STATIONというOИEやIA(いあ)たちのYouTube番組で言及されていました。この回のどこかです)。

そして小春六花に関してはCeVIO AI向けに新録された音声を利用しているそうです(※小春六花プロジェクトに関してあったことは合成音声ファンの方はご存知かと思いますので、この記事では割愛させていただきます。)。

それを踏まえると、これは私の完全な推測ですが、ROSAに関してはCeVIO AI用新録ということで、小春六花っぽいクセが出るのかなあと思っています。小春六花はクセこそ強いものの感情パラメータの効きがとても良いので、触っていてとても楽しい音源です。ROSAもそうだったらいいなと思います。しかし、デモが出ていない以上何もわかりません。公式には、早急にデモ音声を公開して、「使ってみた感じ」を伝えてほしいと思います。そうすれば、ROSAを自分のライブラリに迎え入れる想像も膨らみますし、良いことは多いと思います。

 CeVIO音源として推し続けていくために、できるなら同時に望むもの

「ROSA=しらゆき」からの脱却。

厳しいことですが、ROSAがCeVIO AI トークの新しい仲間になるためには必要なことであると私は考えています。

元々、「中の人がキャラクターのコスプレも担当する」という条件が企画に含まれていますし、これはそれに反していると思われる方もいらっしゃるでしょう。「お前はしらゆきさんが嫌いなのか?」と思う方もいらっしゃるでしょう。それは誤解です。しらゆき氏のことはこの企画で知りましたが、彼女の活動には興味深いものを感じています。むしろ、それ故に「しらゆき=ROSA」「ROSA=しらゆき」のままでいてほしくないと考えています。せめて、

「ROSA≒しらゆき」

でいてほしいと考えています。

というのも、ROSAはしらゆき氏そのものではないからです。ROSAはROSAだからです。今回のソフトだって、作られるのは「CeVIO AI トーク ROSA」なのであって、「CeVIO AI トーク しらゆき」ではないからです(もし出たらそれはそれで興味はあります)。

私には、しらゆき氏はしらゆき氏、ROSAはROSAで独立した存在でいて欲しいという願いがあります。なぜならば、しらゆき氏にはしらゆき氏の物語があり、ROSAにはROSAの物語が紡がれていくはずだからです。その両方をクラファン、そしてその後のコミュニティから感じ取っていきたいというのは、欲張りなのでしょうか。私にはそうは思えないのです。ROSAを「ひとりの」キャラクターとして迎え入れるためには、一旦中の人から独立した存在になっていて欲しいと、私はそう考えています。

それには公式Twitter

twitter.com

がよく機能していると思います。そう、その勢いで、声も出して欲しいのです。

もうひとつ:「元気でやんちゃ」なROSAを見せてほしい

そもそもの話なのですが、ROSAに与えられた個性として、

「元気でやんちゃな女の子」

というものがあります。その「元気でやんちゃ」な要素が、まだよく見えてきていないように思うのです。

先のオーディションの台本でも、シチュエーションとしてはこのようなものだったと思います。

幼くして何か苦しい境遇に置かれ女子修道院で育てられてきた独りぼっちのROSAが、美しい赤髪の少女に出会う。そしてその少女はROSAに、「自分はあなたの姉なのだ」という。ROSAは驚くが、明るく受け入れる。そしてこう言う。「おかえり!お姉ちゃん」と。

ROSAが明るい子であることがだいぶ伝わってくる台本だなという印象を持ちました。個人的には好きでした。

ただ、「修道院で育てられてきて姉を知らなかった」という重めの要素が来ることで、「やんちゃ」さを発揮する部分があまり多くないという印象も持ちました。私としましては、もっとやんちゃなROSAを聴いてみたいです。

今までリリースされてきたCeVIO AI トークの音源の中で、明確に奔放でやんちゃなイメージの音源というのは、まだ出ていないと思います。全て買いそろえたわけではないので偉そうなことは言えませんが、今のところなんだかんだ言って大人しい、まじめな子が多いです。そこにもっとやんちゃな、ハジケた子が来るかもしれないと考えたら、CeVIOファンとしたら「これは面白くなってきたぞ」と、そう思います。

 

まとめ

序盤でやりましたように、今度は私が長々と書いてきたこの原稿を削り出しで箇条書きにしましょう。

  1. 合成音声としてのROSAを聴かせてほしい
  2. CeVIO AIはクセがあるので早くデモ音声が欲しい
  3. しらゆき氏とROSAはそれぞれ独立、自立した存在であってほしい
  4. 「やんちゃなROSA」をもっと知りたい

まず1.と2.について。どうしてもデモ音声が、CeVIOでの声の情報が欲しいんです。公式の方には、これはできるだけ早く、短くても構いませんので実現させていただきたいです。

そして3.について。これは強く書いてしまいましたが、正直な思いです。ROSAは、せっかく設定や姿のある存在です。「中の人ありき」の子ではないと私は信じています。そして、しらゆき氏の今後の活動も、「ROSAの中の人」だけにとどまることなく、これからも新しい表現を作り出していけるような、そんな関係性であってほしいと思います。

最後に4.です。これは公式サイドも公式Twitterで頑張っているところではありますが、声でも聞きたいところです。これに関しては最悪、合成のデモ音声でなくても構いません。素人の案ですので恥ずかしいですが、例えば「しらゆき氏によるROSAとしての自己紹介動画」などが思いつきます。

総じて言いたいことは、

やんちゃでかわいい"妹"としてのROSAを、私にももっと愛させてください。

ということです。

そのために、私が触れ合える、CeVIO AIとしてのROSAをもっと教えてください。

 

おわりに

懲りずに長々と書いてしまいました(6000字くらいいってしまいました)。長すぎですね。ごめんなさい。

ROSAプロジェクトの進捗は今も渋い現状がありますが、ROSAを「音源になるかもしれなかった子」として記憶していくことになる未来は、想像したくありません。

そんなわけで、今回は、CeVIOファンでビジネス素人無職の私がわかる範囲内での『ROSAプロジェクトに今欲しいもの』について、書かせていただきました。

大きな議論になんてならなくても、「こんなことを思っている人間がいるよ」と伝わったなら嬉しいです。

最後に、改めて、ROSAプロジェクトのクラファンページのリンクを置きます。

greenfunding.jp

ここまで読んでいただき、またお付き合いいただき、本当にありがとうございました。

先日に続きこれと、慣れないブログにちょっと(勝手に)疲れてしまったので、しばらく静かになってしまうと思いますが、よろしければまたよろしくおねがいいたします。

それでは。